30代・学生のお悩み↓
私には小3の息子がいるのですが、宿題を全然しなくて困っています。何度叱っても改善されません。
先日も、私では言うことを聞かないと思った夫が息子を思いきり引っぱたいて怒鳴りつけました。その時は泣きながら「わかった」と言うのですが、その翌日に宿題をさせようとしたら、わめいて拒絶されました。
息子を褒めたり、叱ったり、あらゆる手を尽くしたと思います。それでも伝わっていないことがとても悲しく、育児がイヤになりました。
どうしたら言うことを聞いてくれるでしょうか?
パン
ぼくは伝え方コミュニケーション検定の『上級者』です。
本やセミナーで学んだヒューマン・スキルを実践しながら情報発信しています!
本記事は、理屈ほぼ抜きで「方法」をお伝えします!
目次
宿題をしない子供は「伝え方」で動き出す!
結論から言うと、説得方法を学ぶべきです。子供のやる気を引き出しましょう。「力づく」はダメです。
「利益」を想像させること。人は理屈では動かない。
その「やりなさい」はやりたくない
失礼ですが、あなたはお子さんに「自分の都合・考え」を伝えていませんか?
母
お母さんは、今すぐ宿題をしてほしいの。
父
お父さんはね、立派な人間になってほしいんだ。
誠に失礼ながら、これではダメです。
- 子供は知ったこっちゃない
- 子供に不便を強いている
- 子供の気持ちを無視している
これでは大人でも「やりたくない」です。
理性ではわかっても感情は動きません。
重要なのは「相手の中の強い欲求を引き出すこと」です。
人を説得するときは「利益」について話せ
人を説得する極意はズバリ「相手の利益」もしくは「相手の損失」について話すことです。
自分の都合や考えを訴えるのはNGです。
歴史的偉人ベンジャミン・フランクリンも、次のような名言を残しています。
相手を説得するために、正論など持ちだしてはいけない。
相手にどのような利益があるかを、話すだけでいい。
ベンジャミン・フランクリン
人にものを売るときも。
人に仕事をさせるときも。
…子供に宿題をさせるときも。
全部一緒です!!
「どうしたら、そうしたくなる気持ちを引き出せるのか?」と真剣に考えるといいですよ。
利益を伝えるとは?
人は「得られるもの」や「失うもの」を意識するとやる気を出します。
- この仕事しろ←やだ!
- いや、義務だから←やだ!
- ???だよ←やる!
「???」に入る言葉はこのあと紹介します。
一方、理由(正論)をいくら説いても、相手は聞く耳を持ちません。
でもそんなの関係ねぇ!!
と思うからです笑
説得ネタ5パターン
子供がつい「やろうかな」と思う説得ネタを5つご用意しました。
A:褒められるよ!
B:カッコ悪いよ
C:すごいよ!
D:さすが
E:ありがとう!
A
宿題をやったらお父さんなんて言うかな?(褒められるよ!)
B
「宿題をやらない」ってクラスの子たちにどう思われるかな?(カッコ悪いよ)
C
急に100点とったら〇〇ちゃんホントにすごいよ?(すごいよ!)
D
この前、宿題の問題を1問やったもんね?さすがだな~って思った!(さすが)
E
宿題やってくれたらママとっても助かる!(ありがとう!)
使用上の注意点
自分が言いやすい言葉を選ぶのはNGです。
子供の性格に合わせた伝え方でないと、心に響きません。
- 希望型
- 慎重型
- ビジョン
- ロジカル
- ピース
お子さんのタイプに合わせないと、響かないどころか「操作されている感じ」がするかも。
この場では「伝え方の重要性」にまつわる例を1つだけ紹介しますね。
例:どう感じるかは相手の性格次第
「感じ方の違い」を知っていただくために、先ほど紹介した5つのうち、CとDを比べます。
C
急に100点とったら〇〇ちゃんホントにすごいよ?(すごいよ!)
D
この前、宿題の問題を1問やったもんね?さすがだな~って思った(さすが)
Cはビジョンに、Dはロジカルに響きます。
CとDの違いとは?
CとDの違いをシンプルにすると、
ビジョンには「すごい」
ロジカルには「さすが」
と伝えています。
この違いは、とても大きいです。
ビジョンに「さすが」だと?
ビジョンにとって「すごい」は、自分の可能性を感じさせてくれる言葉なんですね。自分ってすごいんだ!と。
だからこそ、「急に100点とったらすごいよ?」と言われると、その「すごい」、実現させてやる!と燃えるわけです。
「さすが」でも、テンションが高ければ「すごい!」と解釈します。
でも「さすが」のテンションが低いと、『褒められていない』と感じます。自分は可能性に挑戦したつもりなのに、驚いてもらえないと「ひな鳥が殻を破ったら、また殻だった」のような徒労感に苦しみます。
D
この前、宿題の問題を1問やったもんね?さすがだな~って思った(さすが)
ビジョン
(感想かよ…テンション低くてなんかガッカリ)
ロジカルに「すごい」だと?
ロジカルにとって「さすが」は、もともと期待されていたと感じられる嬉しい言葉です。
だからこそ、事実(やったこと)を指摘されると喜びます。「宿題を1問やったもんね?さすがだな~」は、それくらいのことは当然できる子というわけです。
ところが「すごい」だと、『あなたには期待していない』という前提を感じてしまいます。
C
急に100点とったら〇〇ちゃんホントにすごいよ?(すごいよ!)
ロジカル
(僕では100点取れないって思ってるんだな…)
お子さん性格によって感じ方は全然違うので、上手くいかないときは表現を変えてみてください。
まとめ:言い方を工夫すれば子供はその気になる!
子供の心を思い通りに動かせたら「いいな~」と思いませんか?
大人と違い、子供は義務感で動いたりしません。
だからこそ!
子供を思い通りに動かせる人はコミュニケーションの達人と言っていいでしょう。
ぜひ本記事で基本を身につけることをおすすめします!
今回は以上です。